Coccoの記事まだー?もうかなり待ってるんだけど!!
い、いそいで仕上げます!!
(・・・やっべー)
というわけで、Coccoのおすすめ曲の紹介記事の後編をどうぞ。
前編と同じく紹介というか歌詞の考察記事になってるよ。
Coccoの美しくて病んでるおすすめ曲を紹介&考察
前回と同じく紹介だけじゃなくて歌詞の考察もまじえながら進めるね。
最後にはおもちちゃんがおすすめする曲の紹介もしていくよ!
樹海の糸
5番目のシングルで「強く儚い者たち」と肩を並べるぐらいにヒットした曲。
発売から17年後の2016年、NHKドラマ10「運命に、似た恋」の主題歌に使用されたよ。
たまたまテレビから流れる「樹海の糸」を聞いて驚いた記憶があるんだ。
Aメロは3拍子と4拍子が交互になっている変拍子で、不安定さのあるスタート。
「わたし」も「あなた」もアーティスト(あなたはギタリスト?)で愛し合っていたけど、付き合っていると二人とも不幸になる、将来が見えないと思い別れることにする、って感じで僕は解釈したよ。
何故二人がアーティストだと思うかというと
わたしさえ いなければ
その夢を 守れるわ
溢れ出る憎しみを 織りあげ
わたしを奏でればいい(中略)
あなたさえ いなければ
この夢を 守れるわ
溢れ出る憎しみを 織りあげ
あなたを愛し 歌うの出典:作詞こっこ 作曲柴草玲 「樹海の糸」/Coccoより
の部分 。「溢れ出る憎しみを織り上げ わたしを奏でればいい」は、二人がいた時の不幸だったことは音楽として昇華してしまえばいい、っていうことなのかなーっと。
(わたしは)あなたを愛し歌い(歌手)、わたしを奏でればいい(ギター)。
奏でるならギターに以外にも楽器はあるけど「雲路の果て」で「六弦を奏でる指」ってフレーズが出てくるから同じ人のことじゃないかな、っていう勝手な推測。
あ、でも六弦ベースもあるな・・・。
愛に溺れてしまって自律ができなくなる恋。
離れたほうがいいってわかってるけど忘れることもできない。
あー切ない。
水鏡
7番目のシングル曲。
すらーっと聴いてるとこれまでの曲のように、好きな人との別れの曲なのかなと思ってしまうんだけど、この曲の「あなた」は「わたし」と同一人物かもしれないとも思った。
人間は多面体。色々な顔を持っている。
歌手として歩き出したCoccoという歌手の人格、そうではない一人の人間としてのCocco。
自分の中での葛藤を描いた曲なのかもしれないなー。
あなたの歌がきこえないように 耳をふさいだ
あなたの指が しみついたままで遠くへ
からまる舌を切り落としたのはあなたじゃなくて
もつれた腕に爪を立てたのは
今さら水面に歪む影
さあ わたしは何処へ?出典:作詞作曲こっこ「水鏡」/Coccoより
自分の体を抱きしめるように、その腕に爪を立てて苦しんでいる姿をうつす、水面。
自分はどこに向かって行けばいいのだろう。
このまま歌手として生きていくのか、それとも別の生き方があるのか・・・。
水鏡がうつす自分は一体誰なのか。
これまでの曲より、切迫感があってかなり追い詰められている様子が伝わってくる。
けもの道
8番目のシングル曲。
ヘビーなサウンドでCoccoの作品の中でもかなりダークな一曲。
「カウントダウン」とちょっと系統が似てる。
なんだけど直接的な残酷な表現はほとんど使われてなくて和製ホラーみたいなんだ。
間奏には悲鳴のような叫び声、最後にはオペラ座の怪人や魔弾と匹敵するほどの高音ボイスで聴く者を圧倒する。
多分一般受けはあんまりしないんだろうなーとは思うけど僕はかなり好きだよ。
「雲路の果て」から「けもの道」までの4曲はアルバム「ラプンツェル」に収録されているよ。
アルバムだと「ブーゲンビリア」と同じぐらい名曲揃いのおすすめアルバムなんだ。
焼け野が原
11番目のシングルで活動中止前最後のシングル曲。
ミュージックステーションでこの曲を披露したCoccoは歌い終えるとマイクを床に置いて泣きながらスタッフをかきわけスタジオを出ていってしまうというハプニングがあった。
彼女が活動中止することを決めたのには相当な葛藤があったみたいだ。
Coccoは最初バレリーナになりたくてオーディションを受けるんだけど不合格だったんだ。
それで歌でスカウトされた時に、10億円貯めてすぐに歌手を辞めて沖縄に劇場を作って踊ってやるーっていう考えだったんだけど、歌手をやっていくうちに歌が好きになっちゃったんだ。
曲ができるスピードが速くて、レコーディングをしている間にも次の曲がやりたくなってきて、次の曲のことを考えながら違う歌のレコーディングをすることにも、自分を騙しているような気持ちになっていったみたいなんだ。
復讐のために歌手であること、から、歌が好きだから歌手でいること。
どっちも表から見れば同じ歌手なんだけど、Coccoにとっては別のものだったんだよね。
だから活動中止の理由は「歌を好きになったから」とネットでも書かれている。
歌を今までみたいに商売の道具にしたくない、でも歌うことやライブでみんなと繋がることはとてもかけがえのないこと。
そんな想いを抱きながら歌った「焼け野が原」。
「水鏡」もそうなんだけど、普通に聴いていると男女の歌のようにも思えるんだけど、僕はそれはないと思ってる。
でたらめな願いを
託して音に捧げましょう
私が消えれば
楽になるんでしょう?じゃなきゃ 言って
ちゃんと 言って
聞こえないふりをしないで
ここに居たいの
私は側に居るのよ(中略)
どこまでも
行けるような気がしてた
でも 寒くて
とても 寒くて 歩けないもう 歩けないよ。
出典:作詞作曲こっこ 編曲根岸孝旨「焼け野が原」/Coccoより
歌を純粋に好きなCoccoと歌手としてのCocco、それが私とあなたなんじゃないかな。
歌手としてこのまま活動していくには、歌が好きな自分を否定しなきゃいけない。
それが私が消えれば楽になるんでしょう?っていう問いかけをしているように感じるんだ。
そして歌手で成功して何でもできると思っていたけど、実際は自分との葛藤や色んな苦しみがあってもう歩けない。
寒いと表現しているのはもしかしたら故郷の沖縄と東京との対比なのかもしれない。
こういうCoccoの心情を考えながら「焼け野が原」を聴くとほんとに涙が出るんだ。
このブログを書いていて気付いたことなんだけど、前編で書いた「Raining」、後編で書いた「水鏡」、そして「焼け野が原」、自分自身のことを書いた歌って全部作詞作曲Coccoなんだよね。
おもちちゃんが好きなCoccoの曲ランキング
おもちちゃんもCocco好きだよね!好きな曲教えてよ。
うんっ!えーよー!
ということでここからはおもちちゃんの好きな曲ランキングを発表。
【5位】 My Dear Pig
曲調がかわいらしくて、海外の童謡の雰囲気がある。
けど歌詞の内容がちょっと怖い。
ざくっと説明すると、家畜の豚を大事に育ててるんだけど、大きくなったら売り飛ばすんじゃなくて自分でソーセージにして食べるよっていう話。
愛しているのベイビーあなたをね
冗談よ手離したりしないわよ
日曜すぐに教会の後ソーセージにしましょう
あなたを食べる
独りで食べるの
心配などしないでね
一滴の血も残したりしない
私だけの my baby出典:作詞作曲こっこ 編曲根岸孝旨「My Dear Pig」/Coccoより
Coccoの愛は食べることにある。
愛していれば相手を自立(自律)させたいとか理性に頼った行動をするより食べてしまいたい。
そんな価値観を持っている曲のように感じる。
歌詞通りに聴くとこれは豚の話だけど、恐らくこれまで通り豚は何かの比喩だろうな。
Coccoの母親がCocooと臓器提供の話をした時に反対して、それなら私(母親)が食べたいと言ったという話をどこかで聞いたんだけど、もしかしらたこれは母親と自分の歌なのかもしれないなと思った。
歌詞後半の、独りで食べる、一滴の血も残したりしない、っていうところとかはなかなかホラー味を感じるよね。
可愛い曲なのにちょっと歌詞が怖いっていうのが好きなの!
【4位】幸わせの小道
曲の始まりから曲調も歌詞もとても穏やかかつかわいらしい。
これまでの曲に比べるとわかりやすいおとぎ話仕立ての歌詞なんだけど、さすがCocco、最初から最後まで平穏に行くはずもなく、物語が進んでいくと順風満帆だった恋人たちの間に暗雲が。
女性側は自然のある場所に住んでいて男性は街育ち。
一緒に暮らすために男性に連れられ街へと移るんだけど、だんだんとお互いの意味を見失っていく。
そして2人は森へ帰ることにするんだけど、ただ女性の故郷に帰るっていうわけではなさそう。
ある日 馬車にのって
森へと帰るため
雨にキスしながら
手を繋ぎ急いだ
ああ はねる泥と濃い霧が
ああ 2人 天国へと招いた出典:作詞こっこ 作曲柴草玲 編曲根岸孝旨「幸せの小道」/Coccoより
ただ引っ越すのにわざわざ雨の描写を出すのは不自然だよね。
幸せになるために故郷へ一緒に帰りますーって歌なら晴れてるはずなんだよね。
泥と霧も出てきてやっぱり不穏な感じがする。
そして天国へと誘われる2人。
これ、この後2人がどうなったかを考えると「幸せの小道」は「幸せだった小道」に聞こえてくる。
【3位】Dream’s a dream
明るくて思わず踊りだしそうな曲。
英語の歌詞で和訳すると、ほとんどが、夢は夢!もうこの夢には戻れないわ!
的なことが書いてある。
それしかほとんど情報がないから何の曲なのかは本当に想像でしかないんだけど、活動中止前の曲だから夢は夢だったわ!(好きで歌うことはできない、とか今までのことは夢だったんだ!)っていうのを歌ったものかもしれない。
あたい英語わからないけどこの曲好きなのー!
【2位】風化風葬
風葬というのは棺に遺体を入れてそのまま風化するまで置いておく葬制のことで、沖縄でも明治時代ぐらいまでは行われていたそうな。
そこからこの曲は(死んでから)自然に還るっていう意味があるんだろうと。
おもちちゃん曰く、Coccoの曲はお母さんのことを想って書いたものが多いらしい。
たしかにこの曲もそう考えると辻褄が合うところもあるし、もしかしたら「焼け野が原」もお母さんのことなのかなとも思った。
僕的にはファンと自分という風に解釈してしまうんだけどね。少なくとも男女の歌ではないだろう。
それぞれのサビの最後に、
でも大丈夫あなたはすぐに わたしを忘れるから
(中略)
でも大丈夫わたしはきっと あなたを忘れるから 忘れるから…忘れるかな?(中略)
でも大丈夫あなたはもう わたしを忘れるから 忘れるから…忘れたかな?
出典:作詞作曲こっこ 編曲根岸孝旨「風化風葬」/Coccoより
それまでは別れを惜しんでねって感じなんだけどサビの最後には忘れるから大丈夫だよって言ってるんだ。もうこのフレーズが全てを集約してるよね。
この大丈夫は、励ましでもあり、大丈夫じゃないってことの裏返しだったりするわけで。
僕も「風化風葬」大好き。
【1位】星に願いを
おもちちゃんの好きな曲第1位は「星に願いを」でしたー。僕もこの曲好き!
ただねー歌詞がまじでわからない!!
これまで以上に抽象的で解釈が難しい。
ただ全体的にダークで切なくて悲観的なのが好み!
願いは流れ星よ 叶うものならば
激しく降り続けて 月さえも落として
夜空を彩る想いなど 燃え尽きてしまえばいい
明けることもない闇夜は安らかに
星に願いをってタイトルでこのサビが来るなんて誰が思うだろうか(いや思わない)
星が隕石みたいに落ちて月も落として人の願いも燃やしてしかも夜は空けないそうです。
ゼペットじいさんもビックリだ。
なんだかネタみたいな話になっちゃったけど、詩的な歌詞とダークな曲調はまさにCoccoって感じで僕もおもちちゃんも大好きだよ。
まとめ
前編と後編になっちゃったけどこれでCoccoの曲の紹介は終わりだよ。
歌声って人間性が出るよね。Coccoの歌声を聴くとこの人はとっても純粋で真っすぐな人なんだなぁっていうのを感じるんだ。
人間のドロドロした部分とか残酷な一面とかも隠さず歌ってるしそこが共感を得る部分でもあるんだろうなーと思ったんだ。
今回紹介した曲はほとんどが活動中止するより前の曲で、再開してからはまた違ったCoccoの一面が見れるよ。
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